近頃は週600円の食費で生活できるようになってきた。
一日二食。朝飯は7枚入り100円のトーストを一枚ずつ食う。晩飯は100円パックの鳥肉を半分ずつ食う。最近のマイブームはグラム60円以下のブタ肉だ。多分、ブタ肉だろう。ブタ肉と信じたい。余った金でキャベツを買う。一日一皮。
御飯は2合と3合を交互に炊く。2合を耐え忍び、3合で贅沢感を味わう。他人から見ればクソのような食事だろうが、意外とこれで満足している。
で、先日こんな感想を頂いて驚いた。
隊長の見事なまでの「クソッタレ生活」、尊敬しております。
嫁もガキも居ない天涯孤毒の半端モン。男だね。臭く貧しく潔し。 “臭い”がちょっと余計だけど、ありがたい感想である。「クソッタレ生活」も人のよってはこのような見方をされることもあるのだと、感心した。
そしてその日の夜、土屋賢二のエッセイなどをパラパラ流し読みしていたところ、思わず膝を打った文章を見つけたのであります。標題は「男の理想と現実」。引用文は典型的ハードボイルド小説について書かれたもの。
主人公はたいていくたびれた中年で、家庭をもたず、身よりもなく、持ち家もない。友達もいない。いかなる組織にも属さず、孤独である。貧乏である。服装は着の身着のままで、ダンディとは程遠い。粗食に甘んじ、グルメでもワイン通でもない。アル中でタバコがやめられず、探偵事務所を開いていてもほとんどスラム同然の場所だ。最下層の生活といってもいい。 (文春文庫『汝みずからを笑え』より) なんだ、これは小生ではないか。知らなかった。おれはハードボイルドだったのだ。読み間違えがあるといけないので、もう一度書こう。おれはハードボイルドなのだ。はーどぼいるど。そうか、そうか。いやぁてれますね。
と、一人で悦に入っていたのだけれど、小生がハードボイルド小説の主人公になったのならばこんな感じになると思う。
○月△日 依頼
久しぶりに仕事の依頼がきた。多少、危険なめに会うかもしれないが、その時はその時だろう。おれは承諾することにした。
「OK。キンタマ、ということにしよう」
「え? なんですか?」
「協力は惜しまない。だが介入はしないってことさ」
○月●日 情報収集
「おじょうさん。ちょっとおれの酒に付合ってくれないか? あっ、料金は割り勘ね。お金ないし。というか奢ってよ。ね、ね。あ、待ってよ」
○月□日 発覚
なんてこった。マフィアがからんでいやがるとはな。今更、あとにはひけない。
おれはマルボロに火をつけ…ようとしたが、もったいないのでやめた。三百円のタバコは滅多に吸わないことにしている。ここは我慢して130円のゴールデンバットを吸うことにした。
○月×日 危機
おれのほうが一瞬早かったようだ。
「おい、銃を捨てな。無駄な殺しはしたくない。っていうか、弾がもったいないし。2ドルもするんだよ。4日分の食費だよ」
○月▲日 対決
ついにこの日がやってきた。
スーパーの特売日だ。この日を逃すと、一週間のまず食わずでやっていかねばならない。
バナナ三房が100円だったので、購入した。それからマフィアのボスに会いにいった。 えーと、死んだほうがいいですね。とりあえず。
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2005年01月19日 雑文 トラックバック:0 コメント:2